新生児から幼児へ。ファッションテイストはどう変わる?

新しい命を授かると、大抵のお母さんは産まれてくる我が子に何を着せようかとワクワクしながらベビー服を準備します。

デパートやショップの新生児コーナーに行くと、そこには淡いピンクやブルー、クリーム色など、パステル調の色の数々が並んでいます。

やがて新生児から成長するにつれ、だんだんハッキリした模様の服が増え、色や柄のバリエーションも増えてきます。

そして肌触りの良さを重視したコットンやパイルだけでなく、デニムやポリエステルなど、素材の種類も増えてきます。

各ブランドには、個性豊かな大人顔負けの製品が連なっていますね。

何故新生児はパステルカラーなんだろうか?この定番のカラーには訳があるのだろうか?なんていうことを、考えたことはありませんか?

私には先日2歳になった孫がいるのですが、生まれてから今まで孫を見てきて、その謎が解けました。

新生児の時代は顔の輪郭もはっきりしていないし、目も多くの色が見えていない分、動きも少なく静かです。そんな時期の赤ちゃんに純色などの強い色を着せると、顔の存在は瞬く間に消えてしまいます。

低彩度で明るい色のベビー服でほんわりと包んでこそ、生まれて間もない赤ちゃんの存在が見えるのです。もちろん同じ新生児でも、子供によって、似合うものの範囲は狭いながらも異なるのだとは思いますが。

そして6ヶ月~1歳になると、徐々に顔の輪郭もはっきり出てくるし、目も意思を表しはじめ、しっかりとモノを言う目に変わってきます。其々の赤ちゃんの個性も出始めます。目の強さや顔の造作の変化から、調和する色も個々に変わりはじめます。

我が家の孫も2歳になり、優しいふわっとした色から、少し色みを強めに出す色のほうが相応しいと言う変化が出てきています。

親や周りが大人の好みで着せたい色があったとしても、それが必ずしも通じない時期に突入して来ています。

仕事柄、そのあたりは冷静に客観的に観察することに慣れている為か、好みを着せてもしっくりこないが、これは何故なのだろうか、と考えます。大変良い研究材料になっています。

まさにこの幼い子供にも、其々の個性がありその個性に合わせた装いがあるわけです。ファッションテイストが定着する時期はいったいいつなんだろうか?子育てのサポートしている傍らで、こんな事を観察しつつ、ワクワク日々過ごしています。

テイストスケール法で言う個性も、自我の目覚めと共に変化していくものだと思っています。その基本となる位置が確立するのは何歳なのか。テイストは変わらないとされているが、成長と共に変化していくのか、いかないのか。

仮説は立ててはありますが、まだまだわかりません。孫の観察の中から見えたことを、今後も徐々にお知らせしたいと思っています。